小学3年生で中学受験準備を始めるべきか?塾に入れる親・入れない親のリアルな葛藤
「まだ小3なのに、もう塾に入れるべき?」――多くの親が一度は悩むテーマです。
中学受験を考える家庭にとって、小3はまさに「分岐点」。塾に入れる家庭と、家庭学習で様子を見る家庭に分かれる時期です。
ただし、どちらが正しいかに明確な答えはありません。ここでは実際に私が耳にした保護者の声を交えながら、小3での準備のリアルを紹介していきます。
この記事でわかること
- 小3で塾に入れる家庭・入れない家庭の理由
- 親たちの体験談と葛藤
- 小3で実際にやっておきたい学習準備
- 費用や生活リズムへの影響
- 関連記事でさらに学べるポイント
「塾に入れる派」の親の声
あるお母さんは、こう話していました。
「小4から大手塾のカリキュラムが始まるって聞いて、うちは小3の2月から入塾しました。
周りの友達が次々と塾に通い出していたし、うちの子だけ遅れるのが怖かったんです。」
この家庭では、毎週のテストで子どもが競争心を持ち、勉強に前向きになったそうです。
一方で、「塾代が思った以上に高く、家計が一気に圧迫された」という現実的な悩みも同時に抱えていました。
つまり「塾に入れる」という選択は、子どものモチベーションと家庭の負担を天秤にかけることでもあるのです。

「まだ塾に入れない派」の親の声
逆に「小3で塾に入れなかった」という家庭の声も印象的でした。
「正直、子どもが机に向かう習慣がまだなくて、塾に入れてもついていけないだろうと感じました。
だから小3の1年間は家庭学習で“勉強体力”をつけることに集中しました。」
この家庭では、通信教育を使って毎日20分だけの学習を継続。小4から塾に入ったときには、「勉強するのが当たり前」という習慣ができていたため、スムーズにスタートできたそうです。
「早く塾に入れる」よりも、「準備が整ってから入れる」という判断も十分合理的だと感じます。

親たちが共通して抱える葛藤
どちらの家庭の話を聞いても共通しているのは、「周りと比べてしまう不安」です。
「友達が塾に入ったのに、うちはまだ…」という焦りは、多くの親が口にします。
一方で、「小3で無理に塾に通わせて、子どもが燃え尽きてしまった」という話も実際に耳にします。
結局のところ、家庭の方針と子どもの性格に合った選択をできるかがカギになります。
小3で実際にやっておくべきこと
塾に入るかどうかに関わらず、小3の1年間で以下のことを整えておくと後の差になります。
① 学習習慣をつける
「毎日机に座る」「宿題を自力で終える」など、当たり前の習慣を完成させておきたい時期です。
② 算数の基礎を固める
分数・小数・文章題の理解に穴があると、小4から一気に苦しくなります。小3の間にしっかり確認しておきましょう。
③ 読解力・表現力を育てる
本を読んで終わりではなく、親子で「どう思った?」と会話することで、考えを言葉にする力が育ちます。
④ 生活リズムを整える
毎日同じ時間に学習する、夜は早く寝る――この基盤があるだけで、塾通いもスムーズに進みます。
体験談から見える「失敗と成功」
印象的だったのは、あるお父さんの言葉です。
「小3で塾に入れたけど、子どもは遊びたい気持ちが強くて毎回いやいや通っていた。結局、半年でやめました。
でも小4で本人が“友達が頑張ってるから僕もやりたい”と言い出して再入塾したら、自分から勉強するようになったんです。」
つまり「親が早めに準備させたい」と思っても、子ども本人の気持ちが伴わなければ長続きしない。逆に、子どもが納得したタイミングで始めれば、遅くても十分に伸びる。そう実感させられる体験談でした。

まとめ:小3は「スタートラインの前に立つ時期」
小学3年生での中学受験準備は、受験勉強そのものではなく「準備のための準備」です。
塾に入れるかどうかよりも、子どもが自分の足で学習できる基盤を作ることが大切です。
親にとっても焦りや不安の多い時期ですが、他の家庭と比べすぎず「うちの子のペース」を見極めて進めていきましょう。

